カテゴリ: 妙義山

妙義山縦走の後半は、金洞山。金洞山は鷹戻しの頭、東岳、中ノ岳、西岳、星穴岳の総称です。

まず、茨尾根から望む「鷹戻しの頭」。影になっている崖は「鷹戻し」。鷹も止まれないほど急峻で戻ってしまうということから名付けられてます。ここを登ることが、今回の登山の目標です。
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茨尾根から望む「星穴岳1073m」。山腹に空いた穴が名前の由来です。
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鷹戻しの頭や星穴岳を望みながらしばらく行くと、「鷹戻し」に到着です。鷹戻しは、こんな感じの鎖が50m続きます。50mは17階建てのビルの高さに相当。実際は鷹戻しも崖の上に位置しているので、登っている途中の高度感は100m以上!! 事故が多発しているので、要注意の場所です。
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鷹戻しを登りきったところ。「スリップ注意、クサリを放すな!!」とあります。たれ下ががった鎖と相まって、一層の恐怖感を煽っています。
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ここの岩肌は滑りやすく、手の力で登る場面が多々あったと思います。あと、左右にバランスを崩しやすく、鎖の左右どちら側を選ぶのかも重要だったと思います。


鷹戻しの背後には白雲山。
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手前の山が鷹戻しの頭。鷹戻しの頭の次のピークである東岳から撮りました。
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ピークに人が立つと、かなり目立ちます。
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鎖を使って登った鷹戻しの頭なので、下りも鎖です。
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鎖場はこんな感じでした。2段25mくらいです。ここも事故が多発しているようです。
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鷹戻しの頭の次は「東岳1094m」。鷹戻しの頭にそっくり。東岳の次のピークである中ノ岳から撮りました。
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東岳のピークでガッツポーズする人です。
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中ノ岳から望む「西岳」です。ここから先は、危険なので入山禁止となっています。
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中ノ岳の眼下は、一般ルートである「石門広場」です。
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このあとで触れる「ゆるぎ岩」、「大砲岩」が見えています。
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中ノ岳からも鎖で下ります。
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高さは15mほどでしたが、ほぼ垂直の崖‼
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中ノ岳から一般コース・石門広場に下りてきました。石門広場の頭上は東岳(右)と中ノ岳。(先程は中ノ岳から石門広場を撮りました)
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見晴台からの眺め。この辺の岩の造形美は見事です。
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分かりづらいですが、一番左が「大砲岩」、人が乗っている岩は「天狗の評定」、真ん中の岩が「ゆるぎ岩」です。
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アーチ状の石門。門の間から大砲岩が見えています。
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大砲岩。この岩の上は立つことができます。


大砲岩から望む「ゆるぎ岩」です。その奥の奇形の岩はロウソク岩です。一般ルートでこれらの岩の間を歩くことができるようです。
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大砲岩からみた石門。大砲岩に立っていると目立ちます。何人かの被写体になりました。
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右が「天狗の評定」、左が「胎内めぐり」。奥の山は白雲山です。
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パノラマです。この石門付近は、白雲山や金洞山の縦走路より絶景でした。白雲山や金洞山に行かなくても、十分楽しめます。
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石門から妙義神社への一般ルートは、岩庇下を通ることもあります。
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一般ルートから望む白雲山です。
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スタート地点の駐車場に着きました。早歩きで歩いたので、歩行時間は6時間15分。標準タイムより約5時間短縮できました。
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全体的に紅葉はまだでしたが、石門付近に綺麗に紅葉した木がありました。
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妙義山(白雲山・金洞山)の縦走は、北アルプス以上の難易度ではあるものの、北アルプス以上の感動や達成感はあまり感じませんでした(ただし、岩登りは楽しむことはできます)。一般ルートである石門広場あたりの方が感動的です。

いろんな情報では、鎖を登るのに腕力が必要とあります。しかし、しっかりと足場をさがしていけば、腕力を使うのは一瞬です。この縦走路も60から70歳代の方もいて、ザイルを装備して鎖場をクリアしていました。


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2012.11.3
コース:妙義山縦走
 天気:晴れ

駐車場6:30 ⇒ 大の字7:05⑩7:15 ⇒ 見晴7:50⑤7:55 ⇒ 大のぞき8:15 ⇒ 天狗岩8:40 ⇒ 相馬岳 9:00⑤9:05 ⇒ ホッキリ9:45 ⇒ 女坂分岐10:00 ⇒ 鷹戻しの頭10:30 ⇒ 東岳11:05㉕11:30 ⇒ 中ノ岳 11:45⑩11:55 ⇒ 石門見晴台12:20⑤12:25 ⇒ 石門広場12:30⑤12:35 ⇒ 大砲岩12:40⑳13:00 ⇒ 東屋13:30 ⇒ 第一見晴14:00 ⇒ 駐車場14:10

赤字は上級コース、青字は一般コース。丸文字は休憩時間で、どこも展望が良いところ。

★行程時間7時間40分
☆歩行時間6時間15分
☆昼休み25分
☆途中休憩60分

群馬県の妙義山を縦走してきました。

妙義山は標高1000mほどの低い山ですが、険しい岩峰の尖った姿が特徴的です。九州の耶馬渓、四国の寒霞渓とともに日本三大奇勝の一つとなっています。

登山地図によると、妙義山の縦走の難易度ランクは「最上級」。9月に登った槍と穂高の縦走が「上級」なので、はるかに難しいランクです。そして、すべての縦走コースを走破しスタート地点に戻ってくるまで、休憩時間を含まないコースタイムは670分(11時間10分)となっています。

また、Wikipediaによると、こぶ岩・鷹戻し・奥の院の鎖場等で多数の死亡・重傷等の遭難が繰り返し起こっているようです。そして、2010年1月に「妙義山系山岳遭難防止対策会議」が発足して、地元警察によって、鷹戻し・奥の院とその周辺の鎖・ハシゴを撤去し、登山のエキスパート以外縦走路に入らせない措置が提案されましたが、結局、鎖の増設と改良だけで放置する方向にとなったとのこと。

そんな妙義山の報告です。

妙義山は白雲山と金洞山に分けられます。赤が上級コースで、青が一般コースです。右下の道の駅からスタートし、大の字→白雲山→バラ尾根→金洞山→石門広場→一般コース→道の駅と歩きました。一応、11時間かかるコースになっているので、普通は白雲山か金洞山のどちらか一方だけにするようです。
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朝日に映える白雲山です。
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白雲山の中腹には「大の字」があります。まず、大の字まで。
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妙義神社の鳥居をくぐって、登山開始。
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妙義神社周辺の杉の木は、樹齢1000年を超えるものもあるようです。
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歩き出して20分ほどで初めての鎖です。
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「大の字」の真下です。大の字には鎖を使って登ります。
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大の字は結構高いところにありました。
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パノラマです。
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表面は錆びていました。
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「大の字」から10分ほど歩くと、「奥の院」に到着です。石仏が祀られています。
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石仏はこの奥のようです。
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奥の院から上級コースの始まりです。直立した30mの鎖です。比較的、足がかりがよい場所ですが、滑落事故が数件あったようです。
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奥の院の真上の木は、綺麗に紅葉していました。
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迷彩色の木もありました。
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礫岩?凝灰岩?奇妙な岩もありました。
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白雲山の稜線に上がってきました。これは最初の展望地である「見晴」からの眺めです。中央少し右に榛名山1449m、そして左奥に浅間山2568mが見えています。
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浅間山のアップです。手前の岩山は裏妙義で、左から烏帽子岩1117m、赤岩1070m、丁須の頭1050mです。丁須の頭には丁の形の岩があり、この岩登りは危険度max。写真をアップすると丁の形の岩を確認できます。

ビビリ岩です。滑り落ちたらおしまいです。
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右下に、車を止めた駐車場が見えています。
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「大のぞき」です。御嶽三社大神の石碑があります。見えている岩山は天狗岩。
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大のぞきから覗くと、中央の赤く紅葉した木の下に登山者が見えました。
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大のぞきを過ぎるとスベリ台状の30mの鎖です。こんなところは、消防士になった気分で、一気に降りていきます。怖がってへっぴり腰になると、かえって危険です。
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斜度はこれくらい。足のかかりが非常に悪いところでした。鎖に身を任せ、斜面に対して足の角度を90度に保つと滑りません。
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相馬岳1103mです。手前のゴツゴツした山が金洞山の縦走路です。今回の縦走路のメインのコース。
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手前の痩せた尾根がイバ尾根、左の山が「鷹戻しの頭」と「東岳1094m」と「中ノ岳」が重なっていいて、真ん中が「西岳」、右が「星穴岳1073m」です。西岳と星穴岳はあまりにも危険なので、入山禁止となっています。
その後ろの平らな山は荒船山1423m。平坦な頂上部と切り立った崖のある山容が、荒波を割って進む船を思わせることから、その名が付けられたといわれています。クレヨンしんちゃんの作者はここで亡くなりました。
その奥は八ヶ岳連峰です。
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浅間山も見えています。
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白雲山の縦走では比較的ソフトな岩登りでしたが、次回に報告する金洞山縦走では、ハードな岩登りが待ち受けていました。

②金洞山縦走に続く




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